Diet Tracker
国保逃れは国会でどう議論されたか
「国保逃れ」は、勤務の実態がないのに一般社団法人などの役員に就いて低い報酬を受け取り、社会保険(健康保険・厚生年金)に加入することで、国民健康保険料などの負担を下げる手法です。厚生労働省は2026年3月18日の通知で、使用の実態がない資格取得の届出は違法であることを明確にし、2026年4月10日の衆議院厚生労働委員会では「通知発出前、後、関係なく」届出規定に違反すると答弁しました。一方で、国民健康保険料そのものが高すぎるという指摘も国会で続いてきました。国会でだれが取り上げ、政府が何と答えてきたかを、会議録から機械的に集めて並べます。
議員
(最初 2010-02)
集め方:「国保逃れ」「社会保険料削減ビジネス」「法人の役員 被保険者資格」「国民健康保険料 高過ぎる」「国民健康保険料 引き下げ」を含む発言を、国立国会図書館の国会会議録検索システムから2010年1月1日以降ぶん機械的に集めたものです(愛知の45人に限りません)。立場(質疑・答弁)は発言の冒頭の話者表記から機械的に分けています。要約も賛否の判定もしていません。最終取得 2026-10-01 11:57。
いま、政府は何と答えているか
大臣・副大臣・政務官・政府参考人としての直近の答弁です。語を含む文をそのまま抜いています。答弁は質問への答えなので、「この回の会議録」で質問とあわせて読んでください。
いわゆる社会保険料削減ビジネスを行っていると疑われる事例については、被保険者資格の適用可否を適切に判断できるよう、委員御指摘のように、三月十八日付けで日本年金機構、健康保険組合連合会、協会けんぽに対して法人の役員に係る被保険者資格の取扱いを明確化する通知を発出いたしました。
いわゆる社会保険料削減ビジネスにおいては、委員御指摘のように、例えば短時間正社員のような形、要するに、役員ではなくて、通常の労働者として健康保険や厚生年金保険を適用しているような事例もあるというふうに認識をしてございます。
今委員から御紹介いただきましたように、三月に出しました通知、これは、いわゆる社会保険料削減ビジネスのような事例ですね、個人事業主等を対象に法人の役員として加入させることで社会保険に加入できて、社会保険料の削減が可能となっているというふうにうたっている事例、こういったものを念頭に置きまして通知を発出させていただいたというところでございます。
直近の質疑
そして、協会けんぽ関連で一つ飛ばした質問に戻りたいというふうに思いますが、個人事業主の社会保険加入問題、いわゆる国保逃れについてもお尋ねします。 国保逃れが社会問題として顕在化をした後も、個人事業主や自治体議員が加入していた保険者である協会けんぽと恐らく予想されるというのは、仕組みを分かっている人たちは明確だと思います。
その点におきまして、看過できない社会保険料削減ビジネスについてお伺いしたいと思います。 いわゆる社会保険料削減ビジネス、すなわち、個人事業主やフリーランスを形式的に法人の役員に就任させて、低額報酬によって厚生年金保険や被用者保険へ加入させるスキームについて、実態が伴わない場合は被保険者資格を認めないという考え方をしっかりと示していただいたものだと承知をしております。
私はやはり、この高過ぎる国民健康保険料、これを是正することこそ、違法な国保逃れをなくしていく一番の方策になるということを最後に申し上げて、質問といたします。
会議録に繰り返し出てくる論点
- 国保逃れは違法か、どんな罰則があるのか(通知の中身と過去の加入の扱い)
- 社会保険料削減ビジネスを、どう取り締まるのか
- 国民健康保険料が高すぎる問題に、どう手を打つのか(公費の投入・保険料の引き下げ)
当サイトが会議録を読んで整理した問いです。どの立場が正しいかは判定していません。
年ごとの件数
| 年 | 質疑 | 答弁 | |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 1 | 0 | |
| 2011年 | 5 | 0 | |
| 2012年 | 1 | 0 | |
| 2014年 | 1 | 0 | |
| 2015年 | 3 | 0 | |
| 2016年 | 2 | 3 | |
| 2017年 | 1 | 0 | |
| 2019年 | 3 | 2 | |
| 2020年 | 4 | 0 | |
| 2021年 | 4 | 0 | |
| 2022年 | 2 | 0 | |
| 2023年 | 3 | 0 | |
| 2024年 | 3 | 0 | |
| 2025年 | 1 | 0 | |
| 2026年 05月まで | 10 | 5 |
最後の年は年の途中までの数字なので、前の年とそのまま比べられません。国会の会期や委員会の開かれ方でも件数は変わります。
だれが国会で取り上げているか
「日数」で並べています。同じ日の質疑で何度言っても1日です。別の日、別の委員会で繰り返し持ち出しているなら、続けて取り組んでいる印になります。名前は会議録の表記のままです。
| 議員 | 会派(会議録の表記) | 日数 | 件数 | 会議の種類 | 最後に触れた日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 宮本徹 衆議院 | 日本共産党 | 4 | 4 | 2 | 2023-04-12 |
| 本村伸子 衆議院 | 日本共産党 | 3 | 5 | 2 | 2021-04-15 |
| 倉林明子 参議院 | 日本共産党 | 3 | 4 | 2 | 2024-04-02 |
| 小池晃 参議院 | 日本共産党 | 3 | 3 | 1 | 2019-02-01 |
| 足立康史 参議院 | 国民民主党・新緑風会 | 2 | 2 | 1 | 2026-03-26 |
| 吉良よし子 参議院 | 日本共産党 | 2 | 2 | 2 | 2024-06-12 |
| 櫛渕万里 衆議院 | れいわ新選組 | 2 | 2 | 1 | 2022-11-29 |
| 田村智子 参議院 | 日本共産党 | 2 | 2 | 2 | 2015-01-28 |
| 志位和夫 衆議院 | 日本共産党 | 2 | 2 | 2 | 2011-02-02 |
| 市田忠義 参議院 | 日本共産党 | 2 | 2 | 1 | 2011-01-28 |
| 辰巳孝太郎 衆議院 | 日本共産党 | 1 | 7 | 1 | 2026-04-10 |
| 田村まみ 参議院 | 国民民主党・新緑風会 | 1 | 1 | 1 | 2026-05-26 |
| 山本香苗 衆議院 | 中道改革連合・無所属 | 1 | 1 | 1 | 2026-04-24 |
| 宮本岳志 衆議院 | 日本共産党 | 1 | 1 | 1 | 2023-02-14 |
| 伊藤岳 参議院 | 日本共産党 | 1 | 1 | 1 | 2020-03-27 |
| 東徹 参議院 | 日本維新の会 | 1 | 1 | 1 | 2016-12-13 |
| 松野頼久 衆議院 | 民主・維新・無所属クラブ | 1 | 1 | 1 | 2016-01-26 |
| 古屋範子 衆議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2014-02-10 |
| 阿部知子 衆議院 | 社会民主党・市民連合 | 1 | 1 | 1 | 2011-03-01 |
| 中島隆利 衆議院 | 社会民主党・市民連合 | 1 | 1 | 1 | 2011-02-15 |
参考人として意見を述べた人
委員会に呼ばれて意見を述べた議員ではない人です(会議録の表記のまま)。現場の医療機関や研究者の声はここに出ます。
| 名前 | 肩書(会議録の表記) | 日数 | 件数 | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 伊藤周平 | 鹿児島大学法文学部教授 | 1 | 1 | 2023-04-04 |
| 加納忠 | 全日本年金者組合大阪府本部書記長 | 1 | 1 | 2016-11-25 |
| 齋藤和衞 | 福島県民主医療機関連合会事務局長 | 1 | 1 | 2012-06-05 |
| 芝田英昭 | 立教大学コミュニティ福祉学部教授 | 1 | 1 | 2010-04-13 |
答えた側
大臣・副大臣・政務官・政府参考人として答えた側です。質問する側とは立場が違うので別に出しています。
| 名前 | 役職(最後の答弁時) | 日数 | 件数 |
|---|---|---|---|
| 三好圭 | 厚生労働省大臣官房年金管理審議官 | 3 | 4 |
| 安倍晋三 | 内閣総理大臣 | 3 | 3 |
| 間隆一郎 | 厚生労働省保険局長 | 1 | 1 |
| 麻生太郎 | 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) | 1 | 1 |
| 塩崎恭久 | 厚生労働大臣 | 1 | 1 |
愛知の議員は
愛知の45人には、このことがらの質疑がまだありません。
愛知の45人の発言はことがら「医療と介護」にまとめています(こちらは2023-01-01以降)。
制度そのものを調べるなら
事業者の一覧や相談窓口は国が公表しているものが最新です。当サイトは会議録の側だけを扱います。
発言のあゆみ
いわゆる社会保険料削減ビジネスを行っていると疑われる事例については、被保険者資格の適用可否を適切に判断できるよう、委員御指摘のように、三月十八日付けで日本年金機構、健康保険組合連合会、協会けんぽに対して法人の役員に係る被保険者資格の取扱いを明確化する通知を発出いたしました。
そして、協会けんぽ関連で一つ飛ばした質問に戻りたいというふうに思いますが、個人事業主の社会保険加入問題、いわゆる国保逃れについてもお尋ねします。 国保逃れが社会問題として顕在化をした後も、個人事業主や自治体議員が加入していた保険者である協会けんぽと恐らく予想されるというのは、仕組みを分かっている人たちは明確だと思います。
いわゆる社会保険料削減ビジネスにおいては、委員御指摘のように、例えば短時間正社員のような形、要するに、役員ではなくて、通常の労働者として健康保険や厚生年金保険を適用しているような事例もあるというふうに認識をしてございます。
今委員から御紹介いただきましたように、三月に出しました通知、これは、いわゆる社会保険料削減ビジネスのような事例ですね、個人事業主等を対象に法人の役員として加入させることで社会保険に加入できて、社会保険料の削減が可能となっているというふうにうたっている事例、こういったものを念頭に置きまして通知を発出させていただいたというところでございます。
その点におきまして、看過できない社会保険料削減ビジネスについてお伺いしたいと思います。 いわゆる社会保険料削減ビジネス、すなわち、個人事業主やフリーランスを形式的に法人の役員に就任させて、低額報酬によって厚生年金保険や被用者保険へ加入させるスキームについて、実態が伴わない場合は被保険者資格を認めないという考え方をしっかりと示していただいたものだと承知をしております。
私はやはり、この高過ぎる国民健康保険料、これを是正することこそ、違法な国保逃れをなくしていく一番の方策になるということを最後に申し上げて、質問といたします。
今回違法が指摘をされた、国保逃れを行った事業所の中には、残念ながら、維新の会の国会議員の秘書を務めて、それを宣伝文句に会員を集めたという人もおられた。 ただ、私は、この全てが今回明るみになった違法スキームでの国保逃れをしているとは考えられないんじゃないかなというふうに思っています。
つまり、今回の国保逃れというのが、脱法ではなくて違法行為、これは答弁がありました。 今、実はいろいろ調べてちょっと分かったんですけれども、国保逃れのために、今、冒頭、厚生労働省が網をかけるというふうにやってもらいました。
例えば、国保逃れを十年前からやっていたという方の場合、十年前に遡って社会保険の資格は取り消されるということになるわけです。
今回、この国保逃れビジネス、これは、広く知られることになったので初めてこれは違法としたわけではなくて、厚労省、確認しますけれども、これまでも違法であった、こういう認識でいいですよねということと、あと、本来この要件に満たないにもかかわらず社会保険に違法に加入していた場合、誰がどの程度罰せられることになるのか。
お答え申し上げます。 法人の役員に係る社会保険の適用につきましては、一般的に、役員としての業務が経営参画を内容とする経常的な労務の提供であるとか、そして、役員としての報酬が業務の対価としての経常的な支払いであるか、こういった観点を総合的に勘…
今日は、いわゆる国保逃れについて質問をいたします。 昨年、勤務実態がないにもかかわらず、一般社団法人などの役員に会費を払って就任をして、最低限の報酬を受け取ることで社会保険に加入をして、本来支払うべき国民健康保険料等の負担を回避する国保逃れが全国的に行われていることが明るみになりました。
お答え申し上げます。 本来、社会保険への加入を認められていない者が不当に社会保険に加入して国民健康保険料などの支払を免れているという状態は適切ではない、適正化を図る必要がございます。 そのため、社会保険の適用における法人の役員の資格について…
もう一点だけ、ごめんなさい、やり残したことがありまして、月曜日の本会議で上野厚生労働大臣に国保逃れの話をしました。
そして、一枚めくっていただくと、結論というページがあって、個人事業主様が個人事業という立場はそのままに社会保険適用者に加入できる、すなわち国保逃れができる、数万から数十万円のコスト削減が可能ですという資料があり、さらに、QアンドAがあります。
日本共産党の吉良よし子です。 私は、会派を代表して、二〇二二年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、国有財産無償貸付状況総計算書の是認、内閣に対する警告決議案に賛成の討論を行います。 二〇二二年度決算に反対する第一の理由は、ロ…
日本共産党の吉良よし子です。 私は、会派を代表して、二〇二二年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、国有財産無償貸付状況総計算書の是認、内閣に対する警告決議案及び措置要求決議案に賛成の討論を行います。 二〇二二年度決算に反対す…
自治事務ですから間違いありません。これは改めてくぎを刺しておきます。 その上で、最後、そもそも国民健康保険料はもう値上げが続いているんです。高過ぎて払えないという水準にもはやなっていると。それが無保険状態を生むということにもつながっているん…
日本共産党を代表して、健康保険法等改正案への反対討論を行います。 本法案の審議のさなかに、突然、政府は、出産の保険適用について、二〇二六年度をめどに検討を進めると表明しました。 本法案は、出産一時金の費用を七十五歳以上の高齢者に新たに求める…
この数字の読み方
この道具の作り方