家事支援サービスと国家資格化は国会でどこまで来たか
産後や多胎育児、共働きなどで家事の担い手が足りない家庭を支える家事支援サービス。政府は家事支援に係る国家資格を創設する計画を示し、質の担保と担い手の確保、産後ケアや子育て支援との組み合わせが国会で議論されています。だれが取り上げ、政府が何と答えてきたかを会議録から機械的に集めて並べます。
議員
(最初 2016-03)
集め方:「家事支援サービス」「家事支援 国家資格」「家事支援 産後」「家事支援 多胎」を含む発言を、国立国会図書館の国会会議録検索システムから2016年1月1日以降ぶん機械的に集めたものです(愛知の45人に限りません)。立場(質疑・答弁)は発言の冒頭の話者表記から機械的に分けています。要約も賛否の判定もしていません。最終取得 2026-09-17 14:42。
いま、政府は何と答えているか
大臣・副大臣・政務官・政府参考人としての直近の答弁です。語を含む文をそのまま抜いています。答弁は質問への答えなので、「この回の会議録」で質問とあわせて読んでください。
まず、家事支援サービスと介護などの対人支援分野については、サービスの趣旨や目的、その対象となる利用者が異なりますので、例えば、介護分野において訪問介護員が行う生活援助が、今回の国家資格化により、家事支援サービスに単純に代替されるものではないと認識をしております。
まず、家事等の負担軽減を図ることを通じて、育児や介護等による離職を防止をし、女性を含む多様な人材の労働参加を進め、活躍をしていただくことを推進する環境を整備することが重要であり、このため、家事支援サービスの品質向上や信頼性確保の観点から、家事支援サービスに関する国家資格の創設に向け、取り組んでいきたいと考えております。 今回の家事支援サービスの国家資格化に当たりまして、前回も申し上げましたけれども、介護保険制度の保険給付を縮小させることは考えておりません。
お尋ねの調査につきましては、令和四年度に経済産業省におきまして、各種のサービス業と並んで家事支援サービスに係る業界動向などの調査を行ったものでございます。 お尋ねのこの質問項目ですけれども、この質問に際しては、家事支援サービスの利用価格を示して聞いたものではございません。
直近の質疑
これからこれからという話ばかりなんですけれども、OECDは、家事支援サービスに対する政策支援の主な受益者は中所得者層から高所得者層であると指摘をしております。 今回の家事支援サービス、家事支援の国家資格化、今の政府の検討している中身では余りにも負の影響が大き過ぎるということを言わざるを得ないと思います。
大臣は、家事支援サービスの国家資格化による人材流出が大幅に起こるということはないと答弁をしております。
会議録に繰り返し出てくる論点
- 国家資格でどんな能力を保証するのか、資格化で担い手が増えるのか減るのか
- 産後・多胎家庭など、利用料の補助をどこまで広げるか
- 自治体の産後ケア・ヘルパー派遣との関係
- 外国人材の受け入れ
当サイトが会議録を読んで整理した問いです。どの立場が正しいかは判定していません。
年ごとの件数
| 年 | 質疑 | 答弁 | |
|---|---|---|---|
| 2016年 | 4 | 1 | |
| 2017年 | 2 | 2 | |
| 2018年 | 0 | 1 | |
| 2019年 | 1 | 0 | |
| 2020年 | 2 | 0 | |
| 2021年 | 2 | 1 | |
| 2022年 | 6 | 3 | |
| 2023年 | 2 | 6 | |
| 2024年 | 6 | 4 | |
| 2025年 | 0 | 1 | |
| 2026年 06月まで | 29 | 22 |
最後の年は年の途中までの数字なので、前の年とそのまま比べられません。国会の会期や委員会の開かれ方でも件数は変わります。
だれが国会で取り上げているか
「日数」で並べています。同じ日の質疑で何度言っても1日です。別の日、別の委員会で繰り返し持ち出しているなら、続けて取り組んでいる印になります。名前は会議録の表記のままです。
| 議員 | 会派(会議録の表記) | 日数 | 件数 | 会議の種類 | 最後に触れた日 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日野紗里亜 愛知 衆議院 | 国民民主党・無所属クラブ | 4 | 22 | 2 | 2026-05-27 |
| 宮崎勝 参議院 | 公明党 | 2 | 4 | 2 | 2026-04-20 |
| 郡和子 衆議院 | 民進党・無所属クラブ | 2 | 4 | 1 | 2016-03-30 |
| 河西宏一 衆議院 | 公明党 | 2 | 2 | 2 | 2024-04-05 |
| 矢倉克夫 参議院 | 公明党 | 2 | 2 | 2 | 2023-03-03 |
| 辰巳孝太郎 衆議院 | 日本共産党 | 1 | 3 | 1 | 2026-05-29 |
| 福島伸享 衆議院 | 民進党・無所属クラブ | 1 | 2 | 1 | 2017-05-10 |
| 宮出千慧 参議院 | 参政党 | 1 | 1 | 1 | 2026-06-05 |
| 谷浩一郎 衆議院 | 参政党 | 1 | 1 | 1 | 2026-05-08 |
| 中野洋昌 衆議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2024-05-15 |
| 早稲田ゆき 衆議院 | 立憲民主党・無所属 | 1 | 1 | 1 | 2024-03-26 |
| 友納理緒 参議院 | 自由民主党 | 1 | 1 | 1 | 2024-02-21 |
| 若宮健嗣 衆議院 | 自由民主党・無所属の会 | 1 | 1 | 1 | 2023-11-21 |
| 平木大作 参議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2022-11-22 |
| 高木陽介 衆議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2022-10-17 |
| 高瀬弘美 参議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2022-05-17 |
| 吉田久美子 衆議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2022-05-13 |
| 金村龍那 衆議院 | 日本維新の会 | 1 | 1 | 1 | 2022-05-11 |
| 下野六太 参議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2021-05-24 |
| 早稲田夕季 衆議院 | 立憲民主党・無所属 | 1 | 1 | 1 | 2021-05-19 |
| 高木かおり 参議院 | 日本維新の会 | 1 | 1 | 1 | 2020-11-17 |
| 高木美智代 衆議院 | 公明党 | 1 | 1 | 1 | 2019-05-24 |
参考人として意見を述べた人
委員会に呼ばれて意見を述べた議員ではない人です(会議録の表記のまま)。現場の医療機関や研究者の声はここに出ます。
| 名前 | 肩書(会議録の表記) | 日数 | 件数 | 日付 |
|---|---|---|---|---|
| 奥山千鶴子 | NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長 | 1 | 2 | 2024-05-23 |
答えた側
大臣・副大臣・政務官・政府参考人として答えた側です。質問する側とは立場が違うので別に出しています。
| 名前 | 役職(最後の答弁時) | 日数 | 件数 |
|---|---|---|---|
| 上野賢一郎 | 厚生労働大臣 | 4 | 10 |
| 高市早苗 | 内閣総理大臣 | 4 | 5 |
| 黄川田仁志 | 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助) | 2 | 3 |
| 藤原朋子 | こども家庭庁成育局長 | 2 | 2 |
| 三浦聡 | 内閣府地方創生推進事務局審議官 | 2 | 2 |
| 加藤勝信 | 厚生労働大臣 | 2 | 2 |
| 小倉將信 | 内閣府特命担当大臣(少子化対策・男女共同参画) | 2 | 2 |
| 浅井俊隆 | 経済産業省大臣官房審議官 | 1 | 1 |
| 山田賢司 | 経済産業副大臣・内閣府副大臣 | 1 | 1 |
| 中村英正 | こども家庭庁成育局長 | 1 | 1 |
| 大隈俊弥 | 厚生労働省大臣官房審議官 | 1 | 1 |
| 神谷政幸 | 厚生労働大臣政務官 | 1 | 1 |
| 山影雅良 | 経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官 | 1 | 1 |
| 加藤鮎子 | 内閣府特命担当大臣(こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・孤独・孤立対策) | 1 | 1 |
| 新藤義孝 | 内閣府特命担当大臣(経済財政政策) | 1 | 1 |
| 茂木正 | 経済産業省大臣官房商務・サービス審議官 | 1 | 1 |
| 橋本泰宏 | 厚生労働省子ども家庭局長 | 1 | 1 |
| 志村幸久 | 厚生労働省大臣官房審議官 | 1 | 1 |
| 末松広行 | 経済産業省産業技術環境局長 | 1 | 1 |
| 山本幸三 | 内閣府特命担当大臣(規制改革・地方創生) | 1 | 1 |
| 塩崎恭久 | 厚生労働大臣 | 1 | 1 |
| 吉田学 | 厚生労働省雇用均等・児童家庭局長 | 1 | 1 |
愛知の議員は
愛知の有権者の一票が当落に効く45人のうち、家事支援サービスを国会で取り上げているのは次の議員です。
愛知の45人の発言はことがら「子育てと教育」にまとめています(こちらは2023-01-01以降)。
関連する公開データ
このことがらに関わる、国や自治体が公表している数字です。当サイトが公表資料から書き写したもので、要約も推計もしていません。
小中高生の自殺者数(警察庁・厚生労働省)
令和7年
| 小中高生の自殺者数 | 538人 統計のある1980年以降で最多 |
| 前年からの増減 | +9人 |
| 小学生 | 10人 |
| 中学生 | 172人 |
| 高校生 | 356人 |
読むときの注意:この数は、報道されたかどうかに関わらず計上されたものです。月ごとの内訳は年次資料にのみあり、月次の暫定値には小中高生の区分がありません。
出典:警察庁・厚生労働省「自殺の状況」(2026-09-15確認)
児童生徒の自殺と、背景調査の実施状況
令和5年度
| 小・中・高から報告のあった自殺した児童生徒 | 397人 |
| 置かれていた状況が「不明」(小7・中58・高121) | 186人 全体の47% |
| 基本調査の実施 | 全件 |
| 詳細調査の実施(いじめ重大事態調査で代替したものを含む) | 32件 8.1% |
| 詳細調査の制度と調査希望の有無を遺族に説明した件数 | 238件 59.9% |
読むときの注意:「不明」186人が、詳細調査をした上で不明なのか、詳細調査をしていないために不明なのかは、公表資料からは区別できません。
出典:文部科学省「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」(2026-09-15確認)
同じ年度の、警察庁調査との差
令和5年度
| 小学校(警察庁13/文科省11) | 差 2人 |
| 中学校(警察庁159/文科省126) | 差 33人 |
| 高等学校(警察庁353/文科省260) | 差 93人 |
| 合計(警察庁525/文科省397) | 差 128人 |
読むときの注意:文部科学省の数字は「学校が把握し、計上したもの」です。警察庁の令和6年1〜3月の数値は暫定値です。
出典:同上(警察庁調査との比較表)(2026-09-15確認)
発言のあゆみ
家事支援サービスの国家資格化について、本日三回目の質疑でございますが、なぜここにこんなにこだわるかという理由も、冒頭お伝えさせていただきたいと思います。 今まで、家事支援サービスの国家資格化、野党の議員でこれを求める声がありましたでしょうか。
今回の家事支援サービスの国家資格化は、介護保険制度等による生活支援給付の縮小や自費サービスへの置き換えを前提としたものではないと明確にしていただけますでしょうか。
家事支援サービスの品質向上や信頼性確保のために、家事支援サービスの国家資格化として技能検定を創設をし、二〇二七年秋頃に第一回の試験を実施できるように現在進めているところでございます。
私、もし、閣僚、官僚の皆様、与党の皆様が、育児や介護をする方々の離職防止のために家事支援サービスの国家資格化を国策として推進することが国民から今本当に求められているとお考えなのであれば、相当な危機感を覚えます。
厚労省としては、こうした家事支援サービスの普及を通じまして、家事等の負担軽減を図って、育児や介護等による離職を防止をし、多様な人材が労働参加しやすい環境を整備することが重要だと考えておりまして、そのためには、信頼性の確保であったり品質の向上であったり、そういった観点から国家資格の導入というものを進めることが必要かと考えております。
先ほど厚労大臣もおっしゃっていましたように、政府の調査では、家事支援サービスを利用しない理由として最も多いのは、所得に対して価格が高いこと、次いで、他人に家に入られることへの抵抗感があるとされています。
現在検討中の国家資格は、家事支援サービスの品質及び信頼性の向上を目的としており、外国人労働者を主たる担い手とすることを目的としたものではございません。
家事支援サービス、昔は家政婦さんと呼んでいたと思いますが、大臣、御利用されたことはありますでしょうか。 家事支援サービスというのは、従来、富裕層の方、経済的にゆとりがある方が使える自費サービスでありました。
先般の神谷政務官の国会答弁でございますが、ここで言う多様な人材とは、家事支援サービスの利用者を指すものであります。 家事支援サービスを安心して利用できることを通じまして、家事等の負担軽減を図り、育児や介護等による離職を防止をし、多様な人材が労働参加しやすい環境を整備することが重要だと考えています。
この多様な人材の労働参加の多様な人材というのは、育児などの負担によって就労継続が難しくなっているサービスの利用者側を指しているのか、それとも、今後、家事支援サービスの担い手となる人材、サービス提供側を指しているのか。
また、家事支援サービスについては、心理的な抵抗感や価格の高さにより、利用が限定的であると承知をしております。 このため、家事支援サービスの品質の向上、信頼性確保、経済的支援策について検討するとしたものであります。
先日、私、地こデジ特別委員会で、家事支援サービスの国家資格化について質疑をさせていただきました。 これほど政策の根幹部分が未確定の状態で、なぜ政府として家事支援サービスの国家資格化を打ち出されたのでしょうか。
先ほどちょっと、ベビーシッター、家事支援サービス、ニーズがないんじゃないかというお話もありましたけれども、例えばさっきおっしゃったような片働きで家庭内育児をしている御家庭でも、親の体調不良時であったり、自分が病院に行かなきゃいけないときに子供連れていって風邪でもうつったら大変だというようなときもありますよね。 そういうときに、一時的に、例えば一時間、時間単位でベビーシッターが必要なこともあるかもしれない、それから、自分が本当に体調不良が長く続いた場合に家事支援サービスも利用したい、そういうケース、私あると思うんですよ。
おっしゃっていただいたように、先ほど家事支援サービスについてのことがありましたけれども、我々、ベビーシッターを所管をしておりまして、同じように、介護ということではなくて、育児の負担軽減に資するサービスの利用促進という観点から、本年の夏を目途に、税制措置だけではなくて、サービスの品質、信頼性の向上や、人材の育成、確保に向けて検討を行っているところでございます。
最後に、今年度の税制改正大綱において家事支援サービスやベビーシッター利用に係る税制優遇について具体策を盛り込むとした報道がありましたが、こちらの内容についてお伺いいたします。 そしてまた、現時点において、家事支援サービスやベビーシッターを利用している方はどの程度おられるのでしょうか。
私、前回も、制度をビルド・アンド・ビルドでつくるんじゃなくて、やみくもに制度をつくるんじゃなくて、既存の制度をしっかりと、まだ人手不足は解決されていませんので、やっていきましょうということを提言させていただいております。 こういった同じ対人…
通告にはございませんですが。 子供の子育てをする観点からこの家事支援を進めていくということで、今、厚労省はこれからということでございますけれども、役立つような制度に、するかできないかとかいうよりも、していくという覚悟でやっていかなければなら…
この家事支援サービス、子育て世帯にとっても、真に助かる、あってよかったと思える、そういった支援になり得るとお考えでしょうか。
家事支援サービスは、税制優遇があったとしても、基本的には、利用者の全額自己負担による私費サービスであります。 そこで確認ですが、今回の家事支援サービスの国家資格化は、介護保険制度等による公的給付を将来的に縮小し、その代替を自費サービスに置き換えていくことを目的としたものではないという理解でよろしいでしょうか。
この数字の読み方
この道具の作り方